5月になんとか知床の地を踏み、しかし踏んだところで終了、帰郷となったため、斜里のバスターミナルで友人になった人との再会も楽しみに、7月に再び北海道に向かいました。今回は、道東をできる限り訪れたいと思い、5泊6日として計画を立てました。
前回は札幌から大雪山のふもとを通り、網走に拠点を置きましたが、今回は釧路経由です。
釧路の町を過ぎ、湿原を北上するのですが、白糠あたりから霧が立ち込め、その何もない幻想的な風景が、南フランスの湿原を思わせ、今にも野生馬が現れそうでした。
続いて釧路湿原が現れます。
こんなところを自由に歩き野宿し、旅ができたなら……そんな憧れを持ちました。
一泊目は標茶だったと思います。
私は普段、お酒を飲まないのですが、一人旅に出ると、どうしても飲みたくなり、そしてとても美味しく感じるのです。
緊張を解きほぐしてくれるからなのでしょう。
そこからさらに北上、知床半島のウトロ側に入り、ここで初めてのをシーカヤックを経験しました。水温が低いのでひっくり返るわけにもいかず、結構、緊張しましたが、海に落ちるフレぺの滝などしぶきを浴びるところまでいけたことなど、満足しました。
また、知床5湖を巡ったのですが、湖は草原にとり囲まれており、私はてっきり、尾瀬のような湿原かと思ったのですが、なんと、それはかつて人が集落を作った跡だと訊いて、なにやら切なくなってしましました。こんな北の果ての吹きさらしの土地で、いったいどうやって人々は生きていたのか………。
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翌日は知床横断道路をバスで渡り、ここでは熊が見られるかと期待していたのに、まさかの寝落ちで、覚めたら羅臼でした。
羅臼は熊の街という印象、ルサから先へ進めば必ず熊に遭うことでしょう。ルサにはこんな紙が…………

ですが、私は知床岬まで歩きとおすことを諦めていません。
歩く行程は山歩きに慣れているから問題はないけれど、熊はこれ絶対にいるので、一人で、というわけにはさすがにいきません。
自分の体力と気力を使い、始まりがあって終わりがある、そんな旅が好きなんです。


羅臼で友人に再開、縁は異なものですね。
翌日朝に羅臼をバスでたち、風連湖を目指しました。
風連湖は、冬、野鳥の宝庫となるところで、その時でも鶴が優雅につがいで歩いていたものです。
ここの地形はダイナミックです。
海間際まで湿原が広がり、鶴が歩き、そして木道があるわけでもないので、埋まらないところを選んでしかし自由に歩けます。そしてBGMは波の音なのです。

ハマナスが咲き、誰もいない、聞こえるのは海の音……私の至福の場面です。
ここは7月でも暖房を必要とするくらい肌寒いところなので、訪れる際にはウルトラダウンなど持たれると安心です。
特にいくら丼など食べたわけでもない旅でしたが、私の北海道一人旅2度目はこんなふうに終わりました。
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