旅の始まりは北海道といっていいと思います。
5月にふと三連休がとれ、もったいないのでどこかへ行こうと思いたち、それが北海道でした。当時はバニラエアが就航していて、航空券は3000円台でしたから。
ただ、実際に計をを詰めていくと、北海道という土地の大きさに、圧倒されてしまいました。
私は知床を目指していたのですが、札幌から電車に乗ると、実に8時間以上かかってしまうのです。
もうあちこち行くのは諦め、とにかく知床の地を踏むことだけを目的にしました。
道東へ行くなら女満別空港を使えばいいわけですが、そんなお金はありません。
しかし実際に電車へ乗ってみると、札幌を過ぎるとほぼ何もない、つまり街が全くないのには、驚きました。と同時にただぼんやり車窓を眺めていられる自分はいわゆる乗り鉄なんだなあと、ほぼ何も考えず、一人の贅沢な時間を過ごしました。
乗り鉄というと、真冬に只見鉄道に乗りにいったことがあります。
これまた、何もない、山景色雪景色をひたすら見つめていたものです。
この時、斜里のバス停ターミナルで、バス時刻表の束を抱えた私に、ある男性が声をかけてきました。
僕はこれからヒッチハイクで羅臼へいくんだけど、一緒に行かない?
私はこういう時、全く警戒しないという性分を持っているのですが、
何分にもその時は時間が足りない、今から羅臼へ行くと明日東京戻れない、そんな状況だったので、行けない旨から、いろいろお話が始まりました。
鹿児島で農家をしていること、定期的に羅臼に来ていること、移動はほとんどヒッチハイクなこと等など。
そして連絡先を交換し、今でもよき友人です。
一人旅の楽しさは、人との出会いもあるでしょう。多人数で旅行すると、その仲間でしか交流を持たずに終わりますが、一人旅は思いがけない出会いに恵まれます。
この時は3日間という北海道を知るには短い時間の旅でしたが、私は7月に再び、訪れることになります。
次回はその時のお話です。
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